小さな男の子のはなし - 浜松市中区スウェディッシュマッサージ専門店【ランタン】のブログ

昨夜早めに寝たせいか今朝はいつもよりもスムーズに目が覚めて、
でも世間で言う早い時間ではなくて、起きた瞬間から雨がしっかり降っていた。
天気予報アプリを確認したら10分後からの雨雲がすごい予想になっていたから、顔を洗ってコンタクトレンズを入れ、着替えただけの状態で慌ててゴミ出しに出た。
いわゆるすっぴんの状態。

もうそれなりに雨は降っていて、嫌だなあなんて思いながらゴミを出し終えた帰り道、ランドセルを背負った小さな男の子が立ちっぱなしになっていたので声をかけた。正確に言うと、行きには男の子の存在には気付いていて、ゴミを出しながら「そろそろ学校はじまる時間じゃないかな〜」なんて考えて、帰り道にまだいたので声を掛けた。

わたしは子供は好きな方だと思うけれど如何せんまったく慣れていないので、コミュニケーションをどうとればよいかわからない。
だからヘラヘラとした声掛けしかできなかった。
「どうしたの〜？」
そんなだったと思うけど
男の子は、たぶん大人に声を掛けられたから安心したのか「ママに会いたい〜」と泣き出してしまった。

聞くと、ママに会いたい、でももうお仕事に行ってしまった、今お家に帰ってもだれもいない、ということ。
小さい子だったから「一年生かな、まだ慣れなくて大変なのかな」などと思いながらとにかく学校の先生は心配している時間帯だろうと思って電話をしようと思い情報収集に挑む。
ー何年何組なの？先生のお名前は？そして君のお名前は？
ぜんぶちゃんと答えられたし、自分が知ってることを大人に教えるのは得意げで、ちょっと元気になってきていた。
ー今日は四時間授業なんだよ、へぇ給食食べたら帰るの？、違う！掃除もするんだよ！などなど…

得られた情報を小学校に伝えるべく電話をする。
話してみたかんじ、彼はたぶん「今は寂しくて学校に行けない」常連さんみたい。
すぐに話しが通じて先生が迎えに来てくれることになった。
よかった〜
今更だけどわたしすっぴんで人と会うのか〜い

ホッとしたわたしは、あとは彼が楽しい気分になるようにお喋りでもして待っていよう、みたいな気持ちになって
お母さんはなんのお仕事をしているんだい？みたいなことを聞いた。
男の子はちゃんと答えてくれて、そのままお母さんについて色々話した。
そんな中、とてもびっくりしたことに
「それでね、違う話をするんだけどね」
と、話題が変わる前に彼はなんと前置きをしたのだ。

え、すごい。
わたしそれできなくてパートナーを戸惑わせる常習犯してるよ＾q＾（急に話題を変えて“えっそれさっきまでの話と関係ある話！？”と混乱させるのが得意）

おねえさん、びっくりしちゃった。きみエライのね…と心底思いながら、続くお家で飼っているかわいいインコの話に相槌をうつ。
お母さんがインコが好きだから飼っているんだって。
男の子はすごく嬉しそうに話してくれて、テンションはどんどん上がっていった。かわいいな〜

そんなこんなをしていたら、すごく優しそうな女の先生が到着。
バイバイをして、なんでもなかったかのように学校への道を歩いていった。

ほんとうになんでもなかったみたい。
わたしは少し期待しちゃったりして、後ろを振り返ってくれないかな〜なんて思って待っていたけど、彼は先生にインコの話をするのに夢中で振り返ったりは全然しなかった。

それがすごく清々しくて、なんだか気持ちよかった。

あと、電話をする前に
「先生になんて言おうか？（学校に行けない理由）」
と聞いた時に
「なんでもいい」
と彼が答えたことが新鮮だった。
大人はそのあたり色々と取り繕うから。
なんでもいい、とは言わないな〜と思って。

彼にとってみたら、どう思われるか、とかはさして重要ではないのかも。
そこまで小難しく考えてるわけではないだろうけど、
「ママに会えなくてさみしい」もほんとだし
「今日は一時間目が国語。だけど国語にがて…」という言葉もほんとだったろうなと思う。
新鮮な感じだったし、そこがすごくよかった。